貸付停止措置で時効が進行するか(過払い請求の争点)

過払金返還請求における業者の主張(貸付停止措置と時効)

消費者金融やクレジットカード会社などに過払金返還請求をすると、業者が頻繁に行う主張が「貸付停止措置を取った時から消滅時効が進行する」というものです。


例えば、「平成17年4月1日に貸付停止措置をとった。その時点で、将来における貸付が契約上停止されたのであるから、過払金返還請求権の行使について法律上の障害がなくなった。したがって、同時点で発生していた過払金返還請求権については同時点から、それより後に発生した過払金返還請求権については発生する都度、それぞれ消滅時効が進行している。」といった具合です。


この業者の主張が通ると、過払金の金額が大きく減ることになります。しかし、こうした業者の主張をそのまま受け入れてはいけません。



過去にサラ金業者やクレジットカード会社から借入をしたことがある方、現在取引中の方、払いすぎた利息を取り戻せる可能性があります。


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過払いの消滅時効の起算点の基本的考え方

一般的には、過払金の返還請求権の時効の起算点は最終取引日です。具体的な事情や担当する裁判官の考え方によって業者側の主張が通る場合もありますが、一般的には、業者の主張が通らない事が多いと言えます。
【東京高裁平成25年12月12日判決】
被控訴人に対する新たな貸付けが困難な事態になったといえるとしても、それ以上に、貸付けがされる可能性が皆無になったとか、新たな借入金債務の発生が見込まれなくなったとまではいえない。(中略)貸付停止措置は、あくまで貸付の停止ないし中止であって、基本契約等を解除するものではないし、本件会員規約3条4項の規定に照らしても、被控訴人の信用状態が回復するなど停止措置に至った事由が解消すれば、貸付けが再開されることはあり得ると考えられるから、この措置によって新たな借入金債務の発生が見込まれなくなったということはできない。
 もっとも、その後、控訴人が移管処理や貸倒損失処理をとったことも考慮すると、被控訴人に対する新たな貸付けがされる可能性は相当に小さい事態となったことは明らかであるが、被控訴人は、控訴人が貸付停止措置をとったことを知らず、移管処理や貸倒損失処理をとったことも知らなかったといえるし、それらの処理のとられたことが客観的にも認識可能であったと認めるに足りないから、本件取引が未だ終了したとはいえない以上、上記の貸付停止措置等がとられた時点から被控訴人の過払金返還請求権の消滅時効が進行すると解することはできない。

当事務所の過払金返還請求の方針

当事務所は、これまで、多数の過払い金返還請求を手掛けてきました。

当事務所は、依頼者の最大の利益を追求し、業者から取引履歴を取得した後、速やかに、利息制限法による利息計算を行い、原則として、全件、年利5%の利息を含めた訴訟提起を行っております

訴訟提起を行う理由は、現在では、交渉では、悪条件での和解しかできないのが通常であるため、回収金額をできるだけ高くするために、不可欠だからです。また、訴訟では、通常、年利5%の利息を付けるかどうかが争点となりますが、当事務所では、元本全額の回収は当然として、それに加えて、年利5%の利息を付けさせて、請求しています。

業者が低額の条件しか提示しない場合には、和解せず、判決を取得し、強制執行の手続きをとることも積極的に行います。

また、当事務所では、弁護士が責任をもって、過払い金の回収にあたっています

過払い金の専門に扱う大手事務所では、ほとんどの作業を事務員任せにしているところもありますが、当事務所では一切、そのようなことはありません。また、そういった大手事務所の中には、大量の事件をいっきにさばくため、業者側と包括的に和解の条件を定めて、解決をはかるところもありますが、当事務所では、もちろん、そういった処理を行っておりません。

一件一件、それぞれの案件ごとに、依頼者の利益の最大化を常に目指しております

過払金返還請求の弁護士費用・着手金0円

現在では、弁護士会の報酬規定は撤廃され、それぞれの事務所で、自由に報酬規定を設けられるようになりました。過払い金返還請求の報酬については、事務所によっては、回収額の25%(税別)としているところもありますが、当事務所では、訴訟提起の場合も、回収額の20%(税別)としております。

また、返済をすでに終えて(完済の場合)、過払い金が見込まれる場合には、着手金を0円としております。報酬について、ご不明な点がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。
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